noh/能楽の作り物 of 竹清堂

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noh/能楽の作り物

竹清堂は1970年来、観世宗家 ・観世能楽堂 ・国立能楽堂をはじめ、
宝生能楽堂 ・横浜能楽堂・MOA美術館能楽堂 ・豊田市能楽堂、
等へ能楽の作り物を制作納入しております。

作り物は簡素ながらとても厳しい材料選びのなか作っています。
竹清堂では代々培ってきた竹の性質を考え、現代の竹材とを照らし合わせて時代にあった物を制作しています。

お問合せは以下リンク先のe-mailより御願い致します。
お問合せ

編み笠

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網代編みの笠

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高さ140㎜

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直径540㎜

能楽 作り物  編み笠.jpg

サイズは参考までに記載しています 。流派などで形が変わりますので、その都度ご相談下さい。 制作開始から約一月ほどで仕上がります。

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小宮(こみや)

角台、四本柱、屋根で構成され、小さな宮殿等を表わす。

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宮殿を表わす宮

建物の大きさの違いで「引立大宮」と「小宮」がある

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天鼓・羯鼓台(かっこだい)

羯鼓とは雅楽の左方楽に用いる打楽器の一つ。
羯鼓台は「天鼓」という曲目に用いられ鼓を固定する台として使用されます。
天鼓は鼓の名であると共に曲目に登場する少年の名でもあります。

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竹に「ぼうじ」を巻いた状態

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萩戸(はぎど)

竹で作った角台に四本柱を立て、四面に萩をあしらった萩戸を取り付けて簡素な草庵を表します。
上に藁屋をのせる場合もあります。

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物見車

牛はいないが牛車を表わしている、熊野(湯谷)・右近などの曲目に使用。
ぼうじに紅緞を巻いている。

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輪蔵(りんぞう)

作り物の中では道成寺の釣鐘と共に大きな道具の一つ。
輪蔵とは寺院内等に設けられる経蔵の一種です。
一般には輪蔵を回転させるとそれだけ経典を読誦したのと同等の御利益が得られるものと考えられている。
曲目では後半に輪蔵を一回のみ回転させている。

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半蔀(はじとみ)

半蔀は源氏物語の夕顔の巻を素材としています。
源氏物語では夕顔の女は清楚なうちにもどこか哀愁を含み夕方に開き朝にはしぼむというはかない夕顔の花にだぶらせて描かれています。
半蔀とは上半分を外側へおし上げるようにした蔀戸で一端を竿で突き上げて夕顔の花や瓢箪等を取り付けてあります。
半蔀の作り物は後場で出され、簡素ながら小さな瓢箪がいくつもついた夕顔の蔦をからませ風情があります。

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野宮(ののみや)

源氏物語の「賢木の巻」を素材としています。
主人公は嵯峨野の野宮に世をさけている六条御息所(みやすどころ)です。
この「野宮」では源氏の愛を失った御息所の寂しさ、それでもなお愛さずにはいられない女心の哀しさを晩秋の嵯峨野の雰囲気の中で描きだしています。
野宮の黒木(皮のついたままの木)を表す鳥居の作り物は竹の柱の両側に小柴垣をあしらいますが、横に広げたものと縦にそわせたものがあります。

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井筒(いづつ)

「伊勢物語」の23段「井筒筒」を素材としています。
「野宮」と共に秋の幽玄能の一つで井筒の女(紀有常の娘)のつつましい恋物語
この種の能は、序ノ舞という静かで上品は密度の高い舞を舞うのが特徴。
全曲を通じて秋の夜の寂寞たる古寺の中で清純な恋幕と過ぎ去った昔を井筒の前で回想しています。
作り物の井筒(井戸)の高さと薄(すすき)を井筒のどの位置に付けるかは演者によって異なります。

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道成寺

今昔物語の巻14を素材としています。
作り物の中でも輪蔵と共に大きな道具の一つです。
作り物の鐘本体は竹で組まれていますが、重くする為に鉛を下輪に入れさらにその上に藁束を数十束取り付けてシュロ縄で締めています。
「ぼうじ」と呼ばれる白い布で巻いた後、緞子で覆います。
能「道成寺」は恋を裏切られた女の哀しさ、尽きる事のない執念の恐ろしさをダイナミックな演出と演技を尽くして表現しています。
舞台は乱拍子・急ノ舞・鐘入り・祈り・調伏(ちょうぶく)と展開しますが乱拍子ではシテ(主役)と小鼓の一対一のやりとりが見所の一つと言われています。
能楽においては曲目や役柄を初演することを披く(ひらく)といいますが、
今までの修行の集大成で道成寺を披くことの重さは格別なものと意識されています。

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